ファッション資材の知恵袋ブログ!
今回紹介するのは金属ボタンなのに軽いボタンです。厳密には金属ボタンではなく、金属ボタンに見えるプラスチックボタンです。そのボタンはABS樹脂ボタンと言います。
金属ボタン
金属ボタンというとよく見かけるのが学生服のブレーザーに付いている金ボタン。これらはカブセと言って真鍮の薄い板をプレスして上下のパーツを作り、組み合わせてもの。中が空洞なので、金属ボタンですが、割と軽量です。
もうひとつ金属ボタンでよくあるのがダイキャストやラバーキャストと言って、合金を溶かして型に入れて作ったボタン。これは中身も金属が詰まっているので重いです。重い分重厚感があり、高級感があります。
金属ボタンの色というのは、塗装することもありますが、ほとんどが金属メッキをつけています。
金属ボタンに見えるプラスチックボタン
金属ボタンに見えるプラスチックボタンというのがあります。これはABS樹脂に金属メッキをしたボタンです。ABS樹脂はメッキをすることができるので、見た目が金属ボタンと一緒になる訳です。一方、中はプラスチックなので軽いです。見た目と重さのギャップがあるボタンなのです。
ちなみにABS樹脂って聞いたことありますか?
A = アクリル・ニトル B = ブタジエン S = スチレン の共重合合成樹脂です。なんのことやらって感じですが、3つのプラスチックの性質を合わせもった素材なのです。一番の特徴はメッキができるということ。自動車のパネルなどにも使われています。
ABS樹脂ボタンの特徴を利用
ABS樹脂ボタンの一番の特徴は金属ボタンにしか見えないけど、軽いということ。従って、薄手のブラウスや
薄手のカットソー、ニットに金属ボタンを付けたいときは、このABS樹脂ボタンがお薦めです。薄手の生地・ニットに金属ボタンを付けるとボタンの重さで生地が傷めたり、生地が伸びて垂れてしまう可能性が高いです。それを防ぐことができます。
また、中身がプラスチックなので、検針器にも引っ掛かりません。金属ボタンでサイズが大きくなり金属含有量が増えるとどうしても検針器に引っ掛かってしまいます。ABS樹脂ボタンだとその心配がありません。バックルでも同じことが言えます。
さらに、ABS樹脂ボタンならではのコンビネーションボタンというものがあります。これはナイロンやポリエステルなど他の樹脂と組み合わせて作られるボタンです。装飾性があり、レディースでよく使われます。
そして、ABS樹脂のボタンは金属ボタンに比べ、かなりリーズナブルです。
まとめ
金属ボタンに見えて軽量なABS樹脂ボタン。軽量なので金属ボタンを使いづらかった薄い生地のブラウスや薄手のニット、カットソーにも使用できます。中がプラスチックなので、検針器対応メッキをしているものであれば検針器に引っ掛かる心配もありません。そして、レディースでは好まれそうな装飾性の高いボタンが多いです。それなのにリーズナブル。非の打ち所がないボタンですね(笑)メンズにちょっと安っぽいかもしれないのでお薦めしませんが。
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