アパレル業界でいう「検針」って何?検針機対応品とは?

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今回ご紹介するのは「検針」。検針というとガスや電気の使用料を確認する検針と思われ方も多いでしょう。実はアパレル業界でも検針という言葉を使います。しかもかなり頻繁に。アパレル業界でいう「検針」についてお話しします。

アパレル業界の検針とは

洋服はほとんどの場合、針と糸を使って縫います。例外的に無縫製というものもありますが。その針がたくさんの洋服を縫っていると折れることがあるのです。その折れた針が洋服内に残っていないか確かめる作業をアパレル業界でいう「検針」なのです。

縫製工場でも針の管理は徹底していて、縫い子さんたちは出勤すると自分の針を管理人から1本もらい縫製作業をします。もし折れたりしたら、その折れた針を折れた方と元の方と両方を管理人に持っていき完全に折れ針の残がないことを確認してから新しい針を受け取るのです。そこまで徹底していても最後の出荷前に検針作業を行います。

なぜそんなに検針を徹底的に行うのかというと、もし消費者に洋服が届き、針が出ると大変なことになるからです。その同じロットで縫製した商品の回収をしたり、告知をしたり、大手アパレルで針が1つ出るとその対応費用に3000万円掛かると言われています。一着数千円、ものによっては何百円の納め値のものに何千万ものクレームではたまったものではないですから検針を徹底的に行う訳です。

検針はどうやって行うのか?

ではアパレルの検針とはどのように行っているのでしょうか。先ほどの針の管理の徹底も対策の一つですが、検針は最終工程で行います。すべての縫製、仕上げも終え、納品袋に詰めて、出荷できる状態になった製品を検針機といわれる機械に通します。これで針を検知する訳です。場合によっては2回、3回と通します。

検針機 株式会社ハシマより

検針機はベルトコンベア式の金属探知機のもの(上写真)が幅広く利用されています。ここに出荷前の製品を通します。ここで異常がなければ梱包され出荷されます。縫製工場ではこの検針機は部屋と部屋の間に置かれて、出荷エリアにはこれを通さない製品は行かないような仕組みになっています。

また、物流倉庫や検品所でも再度検針機に掛ける場合も多いです。もし、針などが混入していると検針機がビービーと鳴り、コンベアがストップします。そこでその製品を取り除く訳です。

金属ボタンはどうなるの?

ここで勘のいい人なら「金属ボタンは引っ掛からないの?」と思われるかと。金属ボタン以外にも金属のファスナー、バックル、ホックなど金属物のパーツは洋服にたくさん付いています。それらが検針機に反応してしまうとすべてが検針に引っ掛かってしまい作業になりません。

ブレザーなんかには金属ボタンがよく付きます

そこで私たちは「検針機対応」の金属パーツを提供するのです。中身は金属なのですが、メッキを検針機対応にして検針機に引っ掛からないようにしています。しかし、これもすべてに対応できる訳ではありません。金属量の多い、大きなバックルや、切れ目のないリング状のパーツなどは引っ掛かってしまいます。また、金属ファスナーも大きいサイズのものは検針機に引っ掛かりますし、ボタンも数が多いと引っ掛かってしまいます。

私たちも注意していますが、デザイン的にどうしても使いたいというケースも多く、金属探知機タイプの検針機では引っ掛かってしまうケースもあります。その場合はX線検針といって、X線に通して目視で針が入っていなか確かめる方法もあります。

いずれにせよ、検針機対応品でないパーツをお出しするときは事前に説明します。それでも使用量等で検針機に引っ掛かるケースもあるので、サンプルを作成してまず確かめてもらうことが大切です。

まとめ

アパレル業界でいう「検針」は折れ針を検知するための作業です。縫製工場では出荷直前に検針機に通して検針をします。物流倉庫や検品所でも行うケースもあります。二重三重にチェックをし、万全な状態で出荷します。そこまでするのは針が出た場合の対応費用が膨大だからです。

また、金属のパーツ類は検針機に引っ掛からないように「検針機対応品」をお出しします。しかし、中には検針機対応ができないパーツもあり、その場合はX線検針などの方法を取ります。まず、サンプル作成の時点で検針機に引っ掛からないことを確かめて置くことが大切です。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社クロップオザキの代表取締役 尾崎博之。生地、ボタン、ファスナーなどのファッション資材を扱う会社での営業を20年以上経験。顧客はアパレル会社、セレクトショップ、商社など幅広い。その経験と知識を生かして、ファッション資材に関する悩みを解消したり、資材調達の手間を省くための活動を行っている。 詳しいプロフィールはコチラ