ファッション資材の知恵袋ブログ!
今回紹介させてもらうのは「ボタンのサイズ」についてです。ボタンについてのブログを書いていてふと疑問に思ったのが、ボタンのサイズを聞いたり、見たりしても、どこにそのサイズのボタンを使うのか一般の人には分からないということ。ボタンのサイズが分かれば、割れて交換したいときも間違ったサイズを購入しなくて済みますからね。そんなボタンのサイズについて説明させていただきます。
ボタンのサイズの単位と測り方
ボタンのサイズはmm(ミリメートル)で表示されていて、その種類は小さいものは
8mmくらいから大きいもので35mmくらいまであります(アメリカのボタンはライン(line)という単位も使っているものもあります)。同じ形のボタンでもワンサイズということはほとんどなく、最低でも3サイズはあります。
一般的にあるボタンのサイズは9, 10, 11.5, 13, 15, 18, 20, 23, 25, 28~30mmという感じです。ちなみこれは直径です。直径を言われても大きさはピンと来ないと思います。さらに、どのサイズのボタンをどこに使うのかも洋服に関わる仕事をしていない人は分からないですよね。
そこで今回は13mm以下の小さいボタンの説明をしたいと思います。まず、ボタンの見本帳には現物が付いていてこんな感じになっています。このように現物で見るとわかり易いいです。
実際ボタンのサイズを正確に測りたいときには、ノギスを使います。私たちはだいたいボタンを見れば何mmかわかりますので、ノギスはほとんど使いませんが。
サイズによる用途の違い
一般的に使われるサイズで9〜13mmの小さいサイズのボタンは、シャツやブラウスに使用されます。一番よく使用されるサイズは11.5mmで、Yシャツのフロントボタンはほとんど11.5mmです。今日私の着ているYシャツのボタンも11.5mmです。
レディースでは10mmを使うこともよくあります。逆に13mmなると見た目も結構大きいので、メンズのポロシャツなどに使われます。
また、同じシャツでも使う場所によってサイズが異なります。
ボタンダウンの衿に付いているボタンは10mmや9mmのフロントより小さいボタンを使用します。
また、袖の剣ボロと言われる袖を大きく開く部分のボタンも袖のボタンより一回り小さいものを使用します。袖はフロントと同じ11.5mmで剣ボロには10mmのものが付いてます。
こんな小さい8mmのボタンもあります。これは力(ちから)ボタンと言ってコートなどの大きなボタンを縫い付ける際、表のボタンの反対側にこの力ボタンを噛ませます。そうすることで、ボタンの重量で生地を傷つけるのを防ぎます。
補足:なぜ11.5mmと中途半端なサイズなのか?
日本最大のボタンメーカーのアイリスさんに教えてもらいました。 明治初期に貝ボタンの輸出を始めた際、ヨーロッパサイズに合わせました。ボタン専用の大きさの単位はライン(line)です。1ラインは40分の1インチ。今でもイタリアやアメリカのボタンはライン表示です。そして、世界標準のシャツボタンサイズは、18ライン。18ラインは、11.4ミリになりますが、切りが悪いので日本では11.5ミリにしました。ボタンの他のサイズ、10、13、15、18などは0.5ミリがつかないのに、11.5だけが例外なのはその為です。
まとめ
ボタンのサイズは直径で測り、何mmという単位で示します。13mm以下の小さいボタンはスモールボタンと言われ、シャツやブラウスに使われることが多いです。一番よく使われるのが11.5mmです。また、同じシャツでも使われる場所によりサイズが違います。ボタンダウンの衿のボタンや剣ボロのボタンはフロントのものより小さいボタンで9, 10mmが使われます。力ボタンというコートの大きなボタンの裏に使われるボタンもあり、8mm もしくが10mmの小さいものが使われます。
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