ボタン、ファスナー、生地など洋服の資材を扱う株式会社クロップオザキの2代目社長の尾崎博之(@cropozaki)です。
さて、今日のお話は、「ヒット商品のマーケティング」についてです。
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日経トレンディのヒット商品からみる・・・
メンズファッション協会が毎年主催している「2018年ヒット商品からみる2019年の展望」というセミナーを聞いてきました。
このセミナーの講師はテレビなどにも出演している日経BP総研の品田英雄さん。日経トレンディ12月号に掲載された2018年のヒット商品ベスト30をもとにヒット商品の傾向、理由を紹介。そして最後に来年に向けての話をしていただきました。
2018年ヒット商品ベスト30
日経トレンディが発表した2018年ヒット商品ベスト30はこちらの記事をご参照ください。
1位は皆さんもご存知の通り「安室奈美恵」さん。平成の大スターの引退でしたからね。しかし、これほどまでの人気だとはオジさんにはわかりませんでした(笑)2位はドライブレコダー、3位ペットボトルコーヒー。初めて聞いたのが出てきたのは8位の「ケーブルバイト」。iPhoneの充電コードが切れるのを防止するためのもの。知らなかったけど、私のコードも切れかかっているので、これ欲しい!と思いました。
30位までのランキングをみて、全く知らなかったのが12ケもありました。かなり流行に疎いということですよね。ちなみに11位の「L.O.L.サプライズ!」は聞いても何がいいのかさっぱりわかりませんでした(笑)
やはりマーケティング
今回のランキングとその解説を聞いて思ったのは、マーケティングの基本をしっかり使っている商品が多いということ。19位の「お椀で食べるカップヌードル」は、サイズを変えたマーケティング。大きさを半分にして、お年寄りが食べやすくなったそうです。また、お椀で食べることで、プラスチックカップのまま食べるのに抵抗があったお年寄りにもうけたとのこと。
9位の「本麒麟」は、第3のビールでありながら、お客様の求めるものを徹底的に追求して商品化したもの。第3のビールに「麒麟」の文字とマークを大々的に出した缶のデザインには社内でも議論になったそうですが、そこも今までの常識にとらわれず、本気でお客様のためを考え実行したとのこと。顧客志向のマーケティングです。
11位の「名探偵コナン」は、子どもだけでなく、女性ファンが大幅に増えて大ヒットに。ターゲットをずらすマーケティングです。
ランクにはないのですが、グリコのビスコの話も出てきました。ビスコは85年の歴史を持つロングセラー商品ですが、今、売上は最高だそうです。ビスコというと子どものおやつというイメージですが、今は健康食品として大人に売れています。また、オフィスグリコにも入っていて、職場での小腹対策にも役立っています。これもターゲットをずらした事例ですね。
来年に向けてやっていくことは?
今回のランキングをみて、解説にもあったのですが、まったく新しい商品というのは少なく、ちょっとした変化をさせているものが多いです。前述したターゲットをずらしたものや、サイズを変えたもの、顧客志向を徹底したものなど。さらに、ペットボトルコーヒーは入れものを変えただけです。ちょっとした変化にヒットが生まれている訳です。
これは昨日のブログでも書きましたが、今の日本で消費者は欲しいものなどあまりないのです(昨日のブログはこちらから)。だから、消費者はちょっとした変化に反応する訳です。しかし、その変化がうけてヒットするものは、星の数ほどある中のほんのひと握り。ヒット商品やサービスを狙っていってもダメだなとのいうのが本音。だから、マーケティングをしっかり行い、当たれば、それは結果としてよかったとした方がいいですね。まずはマーケティングの復習をすることから始めようっと!
今日の教訓
ヒット商品はヒットを狙っては生まれない!
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