社員研修をしたら退職者が増えてしまった!?

2019年10月2日。当社にとっては第39期2日目です。期が変わったからと言って何が変わる訳でもなく、まだ38期の仕事もしています。でも、ひとつの節目であり、区切りです。まずは新たな期が始められることに感謝です。

第39期経営方針発表会

ボタン、ファスナー、生地など洋服の資材を扱う株式会社クロップオザキの2代目社長の尾崎博之(@cropozaki)です。 さて、今日のお話は昨日の続きで「会社・経営のこと」についてです。昨日は社員研修を始めるところまででした。昨日のお話はこちらから。さて、社員研修を始めてどうなっていたのでしょうか。

今回このブログを書くきっかけ

まず、今回、なぜこのようなブログを書こうと思ったのかというと、月曜日(9/30)にスタッフと一緒に受けたセミナーがきっかけ。それは、昨日紹介した定額制セミナーのひとつのセミナーで「二条彪の社長塾」というもの。私の経営者としての考えを大きく変えてくれたのが、この二条彪先生であり、その二条先生と出会うきっかけになったのが、まさにこのセミナーのこの「採用について」のお話だったのです。確か、2011年の2月だったと思います。初めて二条先生の話を聞いて、本当に目から鱗が落ちる思いをしました。そこから毎月、このセミナーを受講するようになり、二条先生が主催する国際後継者フォーラムのセミナーも受講するようになっていきます。そして、2019年になった今でもこのセミナーをスタッフと受講しているのです。

社員研修のスタート

話を元に戻します。2011年から人事専門のコンサルタントの先生に毎月来てもらい、社内の把握、研修の組み立て、実施を行ってもらうようにしました。はじめに社員アンケートをしました。かなり辛辣なことが書かれているのも多く、正直かなり凹みました。しかし、それが現実だと受け止める必要がありました。

イメージ(笑)

そこから、コンピテンシーと言って「できる人の行動」というのを、営業みんなであぶり出し、その行動をいつでも見られるように小冊子を作成しました。それを営業だけでなく、営業アシスタント、間接部門にも作りました。研修に慣れていない我々にはかなり大変でした。

そして、幹部社員だけでのリーダー合宿といのも開催しました。これは今毎年8月に行っている営業合宿に結びついていきます。さらに他社の幹部と一緒に毎月研修する幹部スクールというのも行いました。他流試合です。ここでは、自分たちのレベルの低さを思い知らされました。その後も「自分プロジェクト」とか「行動改善研修」とかいろいろやりました。

2012年4月には初めての新卒を採用します。新卒採用の方法も知らなかったので、この先生がサポートしてくれて本当に助かりました。その後の新卒育成のプログラムも一緒に作っていただきました。このとき採用した1期生は3名、一人は結婚で4年目に退社、もう一人は8年目のこの6月に退社。これは寂しかったですね。でも、もう一人は今も営業の第一線で活躍してくれています。

いろいろと当社の社員研修や採用の基礎を作ってくれたこの先生とは3年で契約を終了することになりました。契約を終えた理由については、当時私が新たに経営の勉強を開始していた前述の二条先生との考えに違いが若干あったからです。二条先生は会社の内部に入って研修はしていませんでしたが、私が二条先生から学んだこと、実行していました。それが、契約していた先生との考えに違いが生じてしまい、社員に迷いが生じてしまうのを避けるためでした。

社員研修第2シーズン

人事コンサルタントの先生に内部に入ってもらい見てもらっていた3年間を第1シーズンとするのなら、そのあとが第2シーズン。内部で行う研修は不定期になり、顧問社労士の先生に年に1回ワークショップをしてもらったり、二条先生の社員向けの研修に行ってもらったり、冒頭で述べた「二条彪の社長塾」にも多くの営業に参加してもらいました。他にも単発でSNSマーケティングセミナーに行ってもらったり、自分たちで営業ワクワク会議と称して月に一度土曜ミーティングをしたりもしました。

SNSマーケティングセミナー

そして、2014年から全く業種も職種も違う6社の社員を集めて、6社合同社員研修というものを年に2回行っています。これは研修での学びはもちろん、グループディスカッションで自社の常識や業界の常識にいかに縛られているかを知るきっかけになります。新たな考え方や考えの切り口に気づいたりできるというメリットがあります。詳しくはこちらのお話をどうぞ。

2018年の合同研修の様子

そして、今は合同研修に加え、自己成長シート(詳しくはこちら)や管理職、営業職、アシスタント職と階層別に毎月1回社内で研修を行っています。

社員研修の苦労

社員研修を全くやっていなかった会社が研修を初めて8年。今でこそ研修を当たり前のように行っていますが、初めの頃はかなりの反発がありました。実際、今でも声には出さなくてもやりたくないと思っている人はいます。それはそうですよね、ただでさえ通常業務で忙しいのに、それに加え研修まで受けなくてはならない訳ですから。合同研修に至っては、普段だったら休みの土曜日に行うので反発も大きい(出勤日に行っていますが)。それでも社員研修は続けていきます。

8年前の研修を始めた年の組織図を見ると、今いない人が20名以上。全部で45名の会社ですから、半分近くが入れ替わってしまったことになります。定年や契約満了で退職した人もいますが、会社の方針や私の考えに合わずに辞めていった人も多いです。

そして、この8年間で業績がどうなったのかというと売上はやはり下降線から復帰はできません。でも、昨年は粗利率は上がり、今年は若干ですが前年より売上アップで終えられるそうです。売上は下がった要因はわかっているので、それほど焦ってはいません。でも、やはり業績が上がらないのに研修をやっている場合なのかという意見も出てくるでしょう。

そうなのです、社員研修を続けることを阻む要因、要素はたくさん出てくるのです。私自身も何度ももう止めてしまおうと思いました。ところがそれを先生が、経営者の仲間が、思い留まらせてくれました。また、研修後の何人かの社員の「よかった」という振り返りを読んで、続けて行かないという気持ちになりやってきました。

2016年の経営方針発表会

 

社員研修を続けることで

実際、社員研修をやったからと言ってすぐに業績がよくなるわけではないです。よくなるかどうかはわかりません。しかし、最低でも会社を維持・継続するためには不可欠だと思っています。

冒頭で話した月曜日に受けた二条先生のセミナーでこう言っていました。

社員教育、社員研修をやるには経営者の使命感が必要。腹を括る覚悟が必要です。研修・教育を導入することで、会社は大きな舵を切る訳です。それについてこない人、ついてこれない人も出てきます。研修しても変わらない人もいます。退職者も出るでしょう。でも、それでも続けていく。業績が悪くなって、研修や教育の規模を小さくするのは仕方ないことですが、止めてしまわないことが大切です。人材育成は時間が掛かるもの。時間を掛けないと身につけられないものを身に付けることができれば、それは大きな差異性になっていくのです。

この話を聞いて、自社のこの8年間のことが頭をよぎったのです。当社も研修を導入して多くの人が残念ながら去っていきました。でも、今振り返るとそれも必然だったのだなと思えます。8年経ち、8年前のスタッフと今のスタッフでは考え方、行動が大きく変わったと思います。ここ数年で入社した人たちにとっては、今の会社の考え方、行動が初めからなので、何の疑問も持たずやっていってくれます。まだまだ、これでOKというところまで行き着いていませんが、社員教育を続けてきてよかったなと今回のセミナーを聞いて感じました。そして、これはブログに書こうと。

これからも社員研修・人材育成は続けていきます。誰に何を言われようと。そんなことを期の初めに感じた次第です。

今日の教訓

社員教育は継続が命!

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社クロップオザキの代表取締役 尾崎博之。生地、ボタン、ファスナーなどのファッション資材を扱う会社での営業を20年以上経験。顧客はアパレル会社、セレクトショップ、商社など幅広い。その経験と知識を生かして、ファッション資材に関する悩みを解消したり、資材調達の手間を省くための活動を行っている。 詳しいプロフィールはコチラ