ミルフィーユボタンというボタン!?

ボタンにはいろいろと名前があります。大体はその素材を表した名前が多いです。例えば、水牛の角のボタンなら水牛ボタン。そのイミテーションのプラスチックボタンだったら、その素材を取って、水牛調ポリエステルボタンとか、水牛調ユリアボタンと言われます。そんな中、ミルフィーユボタンと言われる素材とは関係ない名前のボタンがあります。

ミルフィーユボタンとは?

ミルフィーユはケーキですよね。パイ生地とクリームやイチゴが何層にも重なったケーキ。では、ミルフィーユボタンとは、そんなケーキを模したボタン?

いいえ、違います(笑)正解は、ケーキと同じように原料が層になっているボタンのことなのです。素材はポリエステルです。ポリエステルボタンを作成する方法は2種類あり、その一つの延伸成型法という製法を使います。これは板状ポリとも言われ、大型乾燥機のような機械で、ぐるぐる回るドラムに液状の原料を流し込み、その壁に原料を張り付かせ、板状の材料を作ります。この時の材料を1種入れ、2種入れと順番に入れていくと層のボタンの原料ができる訳です。それをタブレット状(円筒)にくり抜き、削ってボタンの形にします。

では、どんなボタンなのか見てみましょう。まず白黒の2層だとこんな感じです。

上が白の原料で下に黒の層があります。なので、削る前は表面はまっ白ですが、黒の層があるところまで削ると黒が出てきます。イカリのマークが凹になっています。面白いですよね。

いろいろなミルフィーユボタン

次に紹介するのも2層です。カラフルなボタン。カラーの材料と半透明の貝調ポリの材料の2層です。上にカラーが来るか、下に来るかでイメージが全く違います。

下の写真のボタンは真上から見ると貝調ポリの高瀬貝のボタンぽいですが、うっすらカラーが写っています。これは下のカラーの材料が写っているのです。横から見るとよくわかります。

これぞミルフィーユ

これまで2層を見てきましたが、ここからが、これぞミルフィーユボタンという3層以上のものです。下の写真、ポップなカラーです。真ん中のボタンでいうと、1番上がオレンジ、2層目が白、3層目がブルーという組み合わせ。削っていくと層の色が現れるます。

下の四角のボタンも、上と同じ材料です。しかし、真ん中の白い層を出さずに削ったため、このような2層の見え方になっています。

ユニークな発想のミルフィーユボタン

いろいろな色のを作ることにより、表現の幅も広がります。例えば、このボタン。

国旗のカラーをモチーフに層で表しています。手前からフランス、ドイツ、イタリア、ロシア。アイデアですよね。もうひとつ違うアイデアなのが下の写真。2層の材料で、サッカー、野球、バスケ、バレー、テニスとそれぞれのボールを表現しています。ボールの下のものは蛍光カラーと黒の2層。これも変わっていますね。

さらにスゴいのが下のユニオンジャック。色を後から付けているのではなく、3層の材料をきめ細かに削っています。

他にも、国旗の色をストライプに表したものも。これは、先ほどの国旗の材料と同じものを使っていますが。タブレット状にするときに、材料を上からではなく、横から取ったものです。

まとめ

どうですかミルフィーユボタン。その名の通り、可愛いボタンが多いですよね。ポップなカラーなものが多いので、子供服なんかにいいですね。アイデア次第で、他にも、いろいろな表現ができます。プロ野球チームを色で表して、応援ユニフォームのボタンにするというのも、いいかもしれません。

ボタンや服飾資材に関するお問い合わせはこちらまで

[contact-form-7 id=”124″ title=”コンタクトフォーム 1″]

Follow me!

この記事が良かったらシェア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

株式会社クロップオザキの代表取締役 尾崎博之。生地、ボタン、ファスナーなどのファッション資材を扱う会社での営業を20年以上経験。顧客はアパレル会社、セレクトショップ、商社など幅広い。その経験と知識を生かして、ファッション資材に関する悩みを解消したり、資材調達の手間を省くための活動を行っている。 詳しいプロフィールはコチラ