ファッション資材の知恵袋ブログ!
さて、今日のお話は「人工皮革と合成皮革の違い」です。
私たち付属屋は、多岐に渡るアパレル向けの資材を取り扱っています。取扱商品にここからここまでという区切りがありません。昨日来た異業種の経営者の方も、当社にあるサンプル帳を見てその量と種類に驚いていました!
本革と合皮
当社の取り扱い商品の中には革もあります。私たちの扱う革は洋服パーツで使用したり、ファスナーの引き手だったり、ベルトパーツだったり、革紐だったり、ジーンズのパッチだったりします。
しかし、本革はそれなりに高価です。また、色落ちしやすかったりします。白い生地のパンツに革のパッチを付いていて、洗濯したら革の色が落ちて、生地に付いてしまった経験があります。洋服に直接付ける資材としては、気を遣うものであります。
そこで本革より使いやすく、リーズナブルなのが合成皮革と人工皮革。どちらも本革に似せたフェイクレザーです。合成皮革は合皮(ごうひ)などと呼ばれ、一般にも浸透していますね。
人工皮革とは
人工皮革はあまり聞いたことがないと思います。人工皮革は基布(きふ)と言われる土台に当たる部分に不織布(ふしょくふ)を使用し、表面に主にポリウレタン樹脂を含浸させ、構造を天然の革に限りなく似せて作ったものを言います。
*不織布・・・読んで字の如く、織っていない布
自動車のシートや内装にも使われる東レのエクセーヌや旭化成のラムースなどが人工皮革です。人造のスエード革で、車のシートでアルカンターラって聞いたことありませんか。それはエクセーヌなんです。風合いがなめらかで、本物の革に近く、高級感があります。
合成皮革とは
一方、合成皮革の基布は不織布でなく、普通の織物や編物の生地を使い、表面に樹脂を塗布したものです。裏側を見ると生地になっているものが合成皮革です。合成皮革の方が、人工皮革より安価です。リーズナブルなので、フェイクレザーとして幅広く使われているのが合成皮革です。技術が発達して、合成皮革も一見、本革に見えるようなものの出ています。
洋服に使う時の注意点
洋服に使用する場合、合成皮革、人工皮革ともに、クリーニングや水洗いなど洗えるものかどうかを確認しておく必要があります。私たちが提供するものは、衣料用に使われるのが多いので、洗濯可能なものを提案します。最近は本革でもウォッシャブルなものも出ています。
まとめ
洋服で革と言うと革ジャンやスタジャン(袖)を思い浮かべます。しかし、それ以外でもパーツとして革を使うことも多いです。私たちが扱うものにも本革もあります。本革よりもよく扱うのがフェイクレザーで、合成皮革とか人工皮革です。合成皮革は基布が生地であり、人工皮革は不織布です。人工皮革の方が本物革に近く、高価です。本革、合成皮革、人工皮革、どれを使うにしろ、洗濯条件を確認して使うようにしてください。
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