ファッション資材の知恵袋ブログ!
暖冬と言われた今年の冬ですが、12月に入ってからはだいぶ寒くなりました。寒くなると重宝するのがダウンジャケット。軽くて暖かく、冬場には欠かせません。しかし、最近は動物愛護の観点からダウンジャケットから中綿ブルゾンに移行するアパレルも多いです。そんな中綿ブルゾンに使用される中綿について紹介します。
中綿ブルゾンとは
中綿ブルゾンとは、ダウンジャケットのダウン(羽毛)を使う代わりにポリエステルなどの中綿(なかわた)を使用したブルゾンのことです。ダウンジャケットよりも取り扱いが簡単でクリーニングも可能です。取り扱い易さからゴルフウェアなどのスポーツウェアには中綿ブルゾンは多いです。近年、スポーツウェアテイストが流行っているので、カジュアルウェアにも中綿ブルゾンは増えてきています。
ポリエステル中綿とは
中綿ブルゾンに使う中綿で一番よく使われるが、ポリエステルの繊維で作った綿(わた)です。ポリエステル中綿と言われます。
板状になっていて、生地のように巻きものなっています。生地幅が125cmか150〜160cmで、30m~100m巻きになっています。かなり嵩張ります。
これを裁断して表地と裏地の間に入れます。キルティングにも使われます。縫製する際、ダウンだとダウンパックに手でダウンを詰めないとなりませんが、この中綿の場合はその必要がありません。裁断して普通に縫製ができます。ポリエステル中綿自体、ダウンより安いですし、工賃的にもメリットがあります。
ポリエステル中綿は1㎡あたりの重さ(g数)で綿の厚みが変わってきます。薄いものだと15gからあり、厚いものだと280gくらいまであります。下の見本帳で、g数によって厚みが違のがわかります。
機能性中綿
機能性を持った中綿もたくさんあります。ダウンのように柔らかい羽毛タイプや嵩(カサ)が出るようなハイロフトタイプ、蓄熱保温タイプというのもあります。スポーツウェアだと中綿の機能を説明した機能札がついていたりするので、見てみると違いが分かります。
高機能中綿のブランドとしては、3Mのシンサレート、アルバニーのプリマロフト、デュポンのコンフォマックスなどが有名です。
よりダウンに近い風合いを出すために粒中綿と言って、生地状態ではなく、粒々になったポリエステル中綿も出ています。
まとめ
防寒着の代表としてダウンジャケットが今までは主流でしたが、最近は動物愛護、アンチアニマルという流れもあり、中綿ブルゾンが増えてきています。中綿ブルゾンに使われる中綿はポリエステルのものがほとんどです。ダウンに比べ縫製がし易く、価格も安価、製品になってからの取り扱いも簡単です。ダウンに負けないような保温性を持つ高機能な中綿も出ています。ダウンに変わるアイテムとしてこれから中綿ブルゾンが見逃せません。
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