ファッション資材の知恵袋ブログ!
洋服の中では脇役ながら意外に表に出てきて主張するのがボタン。なのでボタン選びもファッションを作る上で重要な要素になります。しかし、そんなボタンの中にも表に出てこない、目立たないボタンもあります。
例えばパンツの内側に付いている内掛けボタン。目立たないですが、パンツのウェストのホールド感を増すためには欠かせないボタンです。
ジャケットの内ポケットについているボタンなどは目立たない存在です。
そんな中でこれらのボタンよりもっと目立たないのが今日紹介する「カボタン」。「かぼたん」ではなく、「ちからぼたん」です。
力ボタンとは
これはコートなどの重衣料に付くサイズの大きいボタンや重量のある金属ボタンの裏側に付いている小さいボタンです。会社にあったウールのコート。表のボタンは23㎜の水牛ボタンです。その裏側をめくると小さい透明なボタンが付いています。これが力ボタンです。
一度は見たことありますよね。ボタンの裏に付いている小さいボタン。これが力ボタンなんです。なんでボタンの裏にボタンが付いているのでしょうか?
力ボタンの役割
力ボタンは目立たないのですが重要な役割を果たします。
まず、ボタンの重みで生地を傷めないようにしています。コートに付くような大きいなボタン、金属ボタンのような重いボタンは、ボタンの重さで糸だけだと生地を傷つけてしまいます。それを防ぐ補強の役割をしています。
また、ボタンを取れづらくもしています。
力ボタンの種類
力ボタンは通常目立たないように8mm~10mmくらいの透明や黒の小さいボタンが付きます。他にはベージュ系、茶系、グレー系等裏地に合わせた色。
また、裏側にくるので引っ掛からないようにのっぺりした形状のものが多いです。
最近はわざと目立つ色のものを使ったり、いい素材のものを使ったりしている洋服もあります。
下のボタンはシャツボタンですが、9mmのサイズもあるので力ボタンに使えます。形状も力ボタン向きです。
ナットボタンなど高級素材をそのまま使うケースもあります。下の写真はナットのネコメボタン。
ちなみにボタンダウンのシャツの場合、襟のボタンの所にも裏に補強のものが付いています。ボタンダウンの場合は肌に触れても痛くないようにフェルトを使用します。このフェルトも力ボタンと同じ役割。この名前は力布(ちからぬの)と言います。
力ボタンのまとめ
ボタンの中でもっとも目立たないボタンがコートの表ボタンの裏に付いている小さいボタン。これが力ボタン。力ボタンは小さく目立たないけど、洋服の中では重要な役割を果たしています。それは重いボタンや大きいボタンを使うときにそれを付けた糸で生地を傷つけないようにするための補強用です。最近は力ボタンもデザイン的に使うブランドもありますよ!
お問い合わせはこちらまで
[contact-form-7 id=”124″ title=”コンタクトフォーム 1″]
コメントを残す